【連続投稿141日目 1479投稿目】
【作成日時:2/6 17:33~18:35、62分】
itasan-kibunyasan.hatenablog.com
昨日に『言葉のズレと共感幻想』読書会の振り返りをしましたが、今回輪読した部分に仏教からの引用で
ストーリーを身にまとうということは、心を軽くする行為である。しかしそのストーリーにしがみついてしまうと、現実が見えなくなる。だからストーリーは使い捨てなさい。
ということが書かれていました。
分かるようで分からない表現かもしれませんが、僕は「憧れ」や「ロールモデル」という言葉がつながるのではないかと思いました。
ある対象に「憧れ」を抱いたり自分が目指したい方向やできるようになりたいこと、「ロールモデル」となるというようなことです。
この話が切り口となって昨日の「共感」という言葉にもつながるのですが、それは「憧れ」が「共感」から生じるものだと言えるからではないでしょうか。
この「ストーリーを身にまとう」ことを読んだ時に思ったことがあります。
それは最近のアニメに対して作品によっては感じることがある危険さです。
いや別にアニメに限らずマンガ・ドラマ・映画、フィクションでなくてもリアルの人物でも同じではありますが。
どのように危険性があると感じているかというと、「行き過ぎた憧れ」です。
大谷翔平の「憧れるのをやめましょう」とは少し違うと思いますけど共通することもあるかもしれません。
「行き過ぎた憧れ」とはまさに「こうなりたい」、あと「これいいな」と思う時に自分を見失っていることです。
「近づきたい」という憧れ方であればいいのですが、「同じようになりたい」と思って自分を見失っていると、自分ではどうやっても実現できないことをやろうとすることも出てきかねないと思うのです。
フィクションであれば現実はそうはいかないということが往々にあるでしょうし、リアルでも自分と憧れの人は違います。
ですから自分にも目が向いている上であれば正当な憧れでしょうが、自分とその対象との関係性を無視した憧れには危険性があると思うのです。
ちなみにフィクションをリアルに持ち込むことについては『世界は贈与でできている』にて出てくる「セカイ系の贈与」の話がつながると思います。
まぁどちらの本でも同じ人が選書して読書会をやっていることからすればつながることは何ら不思議なことではないでしょうね。
さて前談が長くなりましたが、じゃあどんなアニメが危険だと感じたかという話です。
あくまでも見方によってはですので作品自体を否定しているわけではないですし、むしろ好きだからこそ思ったことです。
ほかにもヤバい作品はあるかと思いますが、パッと思い浮かぶもので最近のものですと、1番ヤバいなと思ったのは「推しの子」です。
作品の力の入れ込みがすごいし強烈なインパクトを与えるだけの作品であるのは確かで、だからこそ危うさもあるなと思った作品でした。
ストーリーの設定が現実とはかけ離れているからこそ人気が出ているでしょうが、話題になった様子に一種の狂気さえ感じていました。
アニメとの距離感を誤らないようにしながら見ていました。
2つ目は前に紹介した投稿を読んだ人からすると「危ないとも思っていたの!?」と意外に思うかもしれません、「ブルーロック」です。
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経営ゲームについて書いた時に用いた作品でもあるのですが、この作品はチームスポーツで協調を大切に思われがちなサッカーについて「エゴ」を軸として書いています。
実を言うと僕は時々この作品に考え方がもってかれることがあります。
それが自分を軸に据えたものであればいいのですが、この作品によって考えが強まり自分の制御の範疇を超えるといけないと思いました。
ですがそれほどの作品だからこそ適切に吸収すればすごく学びになる教材だと思っています。
ここからは最近という作品ではありませんが、マンガも含めて紹介しようと思います。
まずは「ドラゴン桜」です。
これもやっぱり度々投稿に用いています。
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言うまでもないかもしれませんが、ただ単にこの作品のストーリーに憧れて高3から思い立って東大に受かろうとするのは危険ですよね(笑)
この作品をきっかけに東大を目指そうとすること自体に良し悪しはないですが、仮に僕が見ている子がこれを読んで目指そうと言ったら「考えるべきところは考えて、聞くべきところは何でも言うこと聞くのね」と確認するでしょう。
あともう1つは「PSYCHO-PASS」です。
世界の善悪であったり法というものなどがテーマの根底にあるといえるでしょうが、間違った人や思想に憧れを抱くと言うまでもなく危険でしょう。
その最たる話がフィクションと現実の区別がつかなくなり生き方に支障をきたすということでしょう。
あくまでも多角的な見方ができるようになったぐらいがちょうどの塩梅なんじゃないですかね。
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こういった作品ばかりが好きなわけではありませんが、こう考えてみると僕もある意味薄氷の上を歩いているのかもしれないですね(笑)
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