塾の方で『自分の小さな「箱」から脱出する方法』という本を読むように与えられました。
この本を読み終えてから既に数週間が経ってしまいましたがようやく書こうという気になったので紹介しようと思います。
このタイトルを初めて見た場合、そもそも「箱」とはなんだという問いから始まると思います。
この本は、ビジネス向けに書いてはいますが、1対1の人間関係を改善するための本になります。
「箱」に入っている例で分かりやすいのは、夫婦げんかをしていてどちらかが折れて「はいはい、分かった分かった」ってなっているような状態です。
あるいは仕事の場で他人を非難している時や自己陶酔している場合も「箱」に入っていると言えるのですが。
この本の言葉で言うなら「自己欺瞞」という自分の感情に裏切り背いた時に箱に入るというのです。
そして箱に入った状態では自分を正当化し現実を見る目がゆがむというのです。
ゆえに人を不当に非難することになり関係性が悪化するというのです。
この本を読んだのは今回が初めてでしたが、読んでみてこれまで考えてきたこととつながる話だと思いました。
それは内臓思考と大脳思考というものです。
これらについては3年前に『グズな大脳思考 デキる内臓思考』という本を読んでで書いたことがあります。
5回にわたって書いているので全部読むのは大変かもしれませんがリンクも載せておきます。(3年も経っているならそのうち改めて書こうかな)
第1話【大脳思考さん、とりあえずは敵役に回っていただけませんか?】
簡単にいうと、大脳思考とは脳が司る思考、ロジカルではあるが彼は賢すぎるがために「ズル」賢いものでもあって、自分に都合のいい言い訳をしかねません。
最たる例は「宿題、出すまでにやればいいから明日やればいいか」。
それに対して内臓思考というのは心が司る思考、感情であり本心というものです。
例えば目の前で知らない人が小銭を落としたとします。
すぐに声をかけたり拾うことができれば内臓思考が働いていることでしょう。
逆に少しでも戸惑った場合には内臓思考と大脳思考が闘っていることでしょう。
・・・つまりは「箱」に入っている状態というのは大脳思考優位になっているのです。
一方、「箱」が開いている状態というのは内臓思考が機能していると言えるはずです。
ここまでが感想を語るにあたっての前置きです。(長い~)
書きたいことは大きく5つです。多いので前・後編にしますね。
1つ目はこの「箱」に入るという現象は何も1対1の人間関係でのみ生じているわけではないということです。
さっき宿題をやらない例を挙げましたが、それって別に自己完結している話です。
つまりこれが大脳思考と内臓思考ということで、「大脳思考の自分」が「内臓思考の自分(=本心)」を裏切っているわけです。
そう考えるとこの本が訴えている以上に日常生活の中で「箱」に入っている場面が多くあるのです。
また、反対に大人数の集団であっても起きうることでしょう。
2つ目は、前提として人には「箱」が存在しているということです。
これについてはこの本に書かれておらず「箱」があることが前提となっています。
この本を読むと「箱」が良くないものと思うかもしれません。
ですが大脳思考の説明でふれたように、「箱」は非常に高い思考力をもっているのです。
正しく活用すれば高い力を発揮するのです。
つまり「箱」自体が問題なのではなくその扱い方が問題になるのです。
あと、「箱」がなければ肝心な時に自分を守ることができないのではないかとも思います。
そういう意味ではアクセルとブレーキなのかもしれませんね。
一方、前提としていること、本当に人間全員が「箱」をもっているのか、それが今残っている問いです。
これを読んでまず思ったことが、この2点に言えることですが、自分の「箱」をどこまで深く理解できるかが大切に思いました。
さて、残りの3つについては明日書こうと思います。