気分やさんの気ままなブログ

【双方に矢印が出ていることによる創造性】

【らくだプリント 小5-6(、4)】

 

 コツコツと進めているらくだプリントが、これで小5の教材に入りました。

最初にある小4の復習の次に来るものは何になっているかというと、約分の逆である

といったような分母を大きくする問題です。

学校の教科書ではおそらく今でも紹介されていない用語ですが「倍分」といわれるものになります。

察しのいい人はこれが分数の足し算・引き算の通分に通ずるものだということにもう気づいたかもしれません。

 

 約分と倍分は逆の関係といえますが、このように両方に矢印が向き合って行き来しているということによって分数を利用することの可能性が広がっていると感じます。

約分だけしかない場合、分数はいかなる時も小さくするということになるでしょう。

ですが小5-4にこのような問題がありました。

かっこのついた分数の計算が出てきましたが、この問題のかっこの中を計算すると6/8が出てきて、一見してこれは約分することができます。

ですがここで約分してしまうと、この次の計算を考える時にせっかく分母がそろっていたのに約分してしまったためにもう一度戻すことになります。

自分で2度手間をかけてしまったことになります。

ですが倍分があって矢印が双方にあるということは扱いの幅が広がる、それはつまり使う人が自由に選択することが保障されていることになるのです。

だから約分できたとしてもあえて約分しないという選択肢、さらには約分・倍分するにしても自由自在に使うことができるのです。

これは算数・数学を解く中にも創造性があるということなのではないでしょうか。

 

 創造性ということを考えた時にこのようなことが成り立っているなと気づきました。

この発想はというと経営ゲームのインストラクター研修の時に聞いた

この話から着想を得たものだったりします。

とはいっても実は真新しい気づきであるわけではないのですが。

というのは比というものの扱いで、

a:b=c:d ⇔ a×d=b×c

があります。

これ実はa:bはa/bと実は同じなので(同じであるという話はこちらを)内項の積・外項の積が等しいということをちょっといじくれば導き出せます。

 

 ・・・話が逸れましたが、一見無機質で静的な数式をいかに動いているもの、「生き物」と見ることができるかが数学を味わうコツではないかと僕は思っています。