【らくだプリント 小4-31~32】
約分が出てくる前の分数までの中で最後に出てくるのが、繰り下がりのある分数の引き算です。
さてここでよくある間違いとしては分数を比べれば引く数の方が大きいから繰り下がりをして計算するといったようにするはずなのに、そのまま引いてしまうという間違いです。
傍から見たらできないことをこうしてやってしまうのだろうかとも思えるかもしれません。
僕自身は幸いにもこのようなつまずきは遭わなかったので、ここからの考えはあくまで推測で違うのかもしれません。
何がこのようなことにつながっているかというと、オーバーフローというか我慢の限界みたいなものではないかと思います。
分数において整数にはないルールを覚えさせられ従わされ続け、さらに「整数ー分数」でそのままでは引けないというものに出くわしたのです。
そこにさらに繰り下がりというルールが出てきたわけで、もう我慢の限界なんですよね(笑)
だから思いのままに引かせろと言わんばかりに不可能な引き算を実行してしまうのです。
もう1つ、その根底として、引き算を知った時に「大きい方から小さい方を引く」という概念が尾を引いているのではないかという仮説も僕の中にはあったりもするのですが。
どうしてこのような間違いをするのかという話はこれぐらいとしまして、どう直させるかという話に進むとしましょう。
僕も実際に気づかせる時にはこのアプローチをしますが、「この分数って引ける?」と聞きます。
すると、その時には少しはオーバーフローから解き放たれていることもあり、引くことができないということにすんなりと気づくことが多いです。
そこまで来たらじゃあどうすればいいか問いかけてみれば自分でやれる子が大半です。
ルールという自分の外にあるものに引っ張られて過集中になってしまったということですね。
正直、このアプローチで指導の仕方としては十分だと思います。
ですがこの王道展開から逸れた展開の話を考えてみたいと思います。
そもそも今回の繰り下がりのある分数の引き算でこのような話になったかというと、分数が引けないからということにあったわけです。
「小さい方から大きい方は引けない」ということになっているからですよね。
しかしこれも与えられているものなんですよね。
ということで抜本的な解決策として「小さい方から大きい方は引けない」という概念を打ち破ることです。
すると結局は以前に書いた割り算の筆算の話と同じで、習っていないとしてもマイナスという概念をあみ出せばいいのです。
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ちなみに僕はこのマイナスの考え方で今回のプリントを取り組んでいました。
僕としてはこの考え方でやるのが自然にやれているように思います。
多くの人ができないの壁にぶつかるところというのは何か大きな改善のしどころだったりするのかもしれませんね。