気分やさんの気ままなブログ

【場づくりで大切にしていること(その3)】

 あいちワークショップギャザリングの振り返りを切り口に、場づくりで大切にしていることを書いています。

昨日までの投稿を踏まえて書いている部分が多くありますので、必要に応じて前までの内容を読んだ上で見てもらえたらと思います。

【挑戦と学びの場であり続けているあいちワークショップギャザリング】 - 気分やさんの気ままなぶろぐ

【場づくりで大切にしていること(その1)】 - 気分やさんの気ままなぶろぐ

【場づくりで大切にしていること(その2)】 - 気分やさんの気ままなぶろぐ

昨日は経営ゲームを開発した嶋崎さんが使っている「虚数」という概念から掘り下げてみました。

今日は学術的な話を踏まえて構造的な見方をしようと思います。

 

 ファシリテーションに関しての本で『プロセスエデュケーション』というものがあります。

この本の中で紹介されていることの1つにグループダイナミックスの氷山図というものがあります。

まずグループダイナミックスには5つのレベルがあるといいます。

レベルⅠは達成しようとしている課題や仕事といったコンテントです。

次にレベルⅡは課題と対人間の葛藤などに関連する相互作用のプロセスです。

ここまでのことが目に見えやすい事象であり、水面から現れている氷山の部分にあたります。

ここから目に見えない部分になってきて、レベルⅢはメンバー間の隠れた情動の問題に関わる事象で核となるグループの問題にあたります。

メンバーシップや親和性、所属感、統制、勢力、自律、友好関係などが挙げられています。

次にレベルⅣですが、長い間に培われた価値、信念、前提に関することです。

その人のパーソナリティーや欲求などによって生じているものになります。

最後のレベルⅤは無意識レベルのプロセスの層があると述べられています。

そして各レベルの問題は独立しておらず、影響を及ぼし合っているということになります。

 

 さてこの話を昨日の複素数の世界と結び合わせてみることができないでしょうか?

目に見えない部分がまさに虚数の部分であるというわけですが、虚数の中にも実は感受しやすいものもあればしにくいものまで、一様ではないということが言えそうです。

 

 場づくりというものは、個人が集まって場となり関係性が作り出されるものです。

集団の中で起きることには個人のことも集団のことも混在することになります。

このことを理解することで適切な問いかけができるようになるのだと思います。