先週末は大阪に行って1泊2日でこちらのワークショップに参加しました。
かれこれ2、3年ほど前からインプロ(即興演劇)と呼ばれるものには興味がありました。
身体を使って自己表現をするというものだと思っているので、ヒトは「心」「脳」「身体」から構成されているものと考えている自分としては1番知らない領域にあたるのです。
ですがタイミングが合わないのかパフォーマンスをすることへの不安からか、表現される自分と向き合うことへの不安からか、参加するには至っていませんでした。
しかしながら今回、インタビューゲームからの縁なのですが、誘われてこれはとうとう手を出すタイミングだったように思いました。
それだけでなく、後に書きますが自分が今考えていること、新しく見出したいことのヒントがありそうに思ったということもありました。
ということで完全アウェイな参加になると覚悟していたのですが、到着してみたらインタビューゲームつながりで知り合いが2人も参加していたのでした(笑)
とはいえ、コロナも関係があるにはあるでしょうが、自分とつながりが薄いというか未開の地のワークショップに身を投じたのは5年ぶりくらいかもしれません。
その5年前のものは今通っている寺子屋塾のインタビューゲーム会です。
知らない環境でのワークショップの参加は本当に久しぶりでした。
だからこそ最初に心がけることにしようと思ったことがこれまでに考えてきて固めてきた考えや価値観を手放すことでした。
ワークショップの中でファシリテーターが言っていたことの1つが「いまここに意識を向けること」でした。
特に今では体験型ワークショップで「イマココ」という言葉が呪文のように当たり前に使われるようになっているように思います。
だからこそこの呪文の使われ方はその場ごとにしっかりと読み解かなければならないと思っています。
そして今回の場で学ぶにあたっては「いまここ」を大切にするには、これまでの考えや価値観を一度手放すべきに思えたのでした。
なぜなら作り出された価値観は思考によるものであり、思考は体験を経て生まれるものであると思っているからです。
今までの価値観がほかの参加者と場を共にしているという「いまここ」から離れてしまうことを思ったのでした。
それに今までの価値観にすがりたいというのは一種の恐怖からだと思ったのですよね。
今まで築き上げた自分が壊れてしまうみたいな。
ですが価値観が変わればそれはそれでいいことでしょうし、何よりも今までにこれだけ考えてきたのだから、一旦手放してもまた還ってくるはずだと思ったのです。
結局のところ、どこまで自分を信じられるかだと思いました。
このように考えた時に同時に思い起こされたのは上田信行先生の"クラッシュ"という概念でした。
クラッシュ(Clash)という概念も大切なので触れておきたいのですが、クラッシュは衝突するという意味の他に、議論を噛み合わせると訳すこともできます。相手を打ち負かすのではなく、相手の意見を尊重し、第3の意味を生み出す。
よく代替案としてプランBを考えると言いますが、プランAとBのどちらを選ぶかは、結構難しい選択ですよね。ならば、プランCを出したらいい。
ファンタジー小説を創作するときの発想法で、異なった意味を持つ2つの言葉を掛け算することで新しい発想や意外性を生み出す「ファンタジーの2項式」という手法があるそうです。掛け合わせる2つの言葉の距離感が近すぎたら面白くないし、離れ過ぎたら関係がなくなってしまうので、どの辺でスパークするかを考えると、良いファンタジーが生まれるのだそうです。
つまりは、掛け算。探究学習においても、子どもたちに掛け算をさせたらどうでしょうか。「AさんとCくんを掛け算したらどうなるだろう。何ができるか探究してください」というテーマを設定したら、面白そうじゃないですか? 探究というのは、掛け算の面白さだと思うんです。
別の言い方では、化学反応。議論をクラッシュさせて、化学反応を起こしたところに新しい発想が生まれるのです。
(引用は以下のリンクより)
だからこそもう1つ意識したことは今回のワークショップを開いているファシリテーターの価値観でした。
このようにしてワークショップを開き参加者に伝えたいものがある人には必ず設計(デザイン)するための”前提”があるはずです。
逆にいえば前提なしには何も生み出すことはできないでしょう。
ですので引用した話の中でいうところの「掛け算の化学反応」をさせる頃合いに思った時に個別で質問1つ質問をしました。
それは「あなたにとって”演じる”とはどのように捉えていますか?」でした。
その結果、超新星爆発が起きたとまではいかずとも、やはり見方は多様だなと思いました。
それと同時に1つ新しいテーマも見つかりました。それは無限と有限(0)です。
この話はいずれ書くとしようと思います。
今日はワークショップに参加にあたっての自分の参加スタンスについて書き出しました。
明日からはワークショップに参加した中で得たことを書いていこうと思います。