【連続投稿121日目 1459投稿目】
【作成日時:12/20 16:10~16:46、36分】
【らくだプリント 小5-37(続き)】
3つの最小公倍数を求めるための筆算のやり方があります。
そのやり方がこのプリントでも紹介されていました。
しかし、2つの時と比べるとやり方がややこしくなっていて、このやり方でやろうとする人が覚え間違えていて正しくできないということも多いのではないかと思います。
確か今年の5月だったかと思いますが、寺子屋塾でもほかの人からこのやり方でやってみたけどうまくいかなくてどうやるのが正しいやり方かと質問されたことがありました。
ところでどうしてこのようにやることができるのでしょうか?
まずは2つの数の最小公倍数から考えてみましょう。
そもそもですがこれを2つの数をそのままかけてしまうとどうなるか試してみたことはありますか?
上の例の場合、そのまま8×12をしてしまうと96になって大きい数になってしまいます。
ですがこれを4で割るとちょうど最小公倍数と一致するのですが、それが共通因数である4というわけです。
それを意識しながらどのようなことをやって最小公倍数にしているか観察してみましょう。
筆算をやって割ることで、それぞれに1つずつあった4を1つにしているのです。
よってこの状態で全部をかけると最小公倍数になるわけです。
実はこのイメージを持った上で文字を使って考えるともっと分かりやすくなります。
kaとkbとなっていますが、これはそれぞれある数でありながら同じ共通因数を持つことを表しています。
kに4、aに2、bに3を当てはめてみれば上の例と同じになります。
するとこの筆算で共通因数を取り出して、あまりものを下ろしていることが一目で分かるでしょう。
文字が含まれるとよく分からないという人は少なくないように思いますが、使いこなすことができれば構造を捉えやすくなるのです。
ちなみに共通因数と呼んでいる数は最大公約数です。
ということからこのような関係も成り立つのです。
2数 A , B の最大公約数を G 最小公倍数を L とおくと、
A×B=G×L
が成り立つ。
では本題となる3つの場合を考えてみましょう。
まずは分かりやすい
でいきましょう。
これは
と捉えることができるわけで、3つともの共通因数をひとまとめにしてからかければなりそうです。
ですから文字を使って考えると
となるわけです。
次に
です。全部に共通する因数はないのですが、そのままかけてしまうと160となってしまいます。
ここでどうすれば40になるか考えるわけです。
4を余分にかけています。
この3つの数のどこかに4が隠れていないでしょうか?
そう考えると4と8を取り出すと共通因数が4であるわけです。
そして重複している4を取り出して1つにすればつじつまが合うわけです。
つまり文字を使ってみると
といえるわけです。
すると
は、この2つの話を組み合わせて
とやればいいということが分かることでしょう。
この3つの数の最小公倍数のやり方を僕は何かで知ったのではなく、実はこのような感じで作り出しました。
いつのことだったかは覚えていませんが、早ければ中1の頃だったかもしれません。
学校では3項の分数の足し算・引き算を習ったタイミングで、かつ自分は既に因数分解を知っていた時だったので。
教えてもらって覚えられれば問題ないですが、それよりも自分で作り出すことができた方が断然に覚えることができ、使いこなすことができるようになるのです。
そのために文字を使うというのは本当に効果的であると感じています。
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