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昨日はシェアリングエコノミーという言葉を紹介しました。
最後に僕の考えとして、コトモノ(物・サービス・場所・スキル)の扱いとやり取りの仕方をまとめていました。
シェアリング1.0:独占的所有
シェアリング2.0:コトモノの貸出(準シェアリングエコノミー)
シェアリング3.0:コトモノの共有(理想的シェアリングエコノミー)
エコノミー1.0:社会的価値基準によるやり取り(資本主義)
エコノミー2.0:やり取りする人の間の価値基準によるやり取り
エコノミー3.0:利害関係のないやり取り
※資本主義にあたることを1.0としていますが、予め断っておくと「シェアリングエコノミー」という考え方を基準とした場合のことであって、資本主義を否定するわけではありません。(競争力が落ちるとかそんなうまくいくものではないといった批判とかね)
もう少し補足しようと思います。まずシェアリングですが、それぞれを図にするとこのようなコトモノの動きになると思います。
1.0は独占的所有ということで所有者から動くことがありません。
それが2.0になると貸出なのでコトモノは移動します。その移動にはルールがあり、元の所有者の場所に戻ってきます。
そして3.0の共有です。共有される場の中であれば自在に移動します。移動というよりも場に在るという解釈が適しているのかもしれません。
続いてエコノミーです。
1.0は分かりやすいと思いますが、一般的な値付けであり、資本主義の特徴である価格競争も起こります。
それに対して2.0では取り引きする両者の交渉による取り決めであり、コトモノ対お金でのやり取りだけでなくコトモノ対コトモノということもあります。
そして3.0は利害関係のないやり取りで、簡単に言えば「あげる」です。あげた側は見返りを求めません。
大きくみるとこのシェアリングとエコノミーを組み合わせてコトモノの移動がなされているのではないかと思います。
昨日いくつか紹介しました世の中の例で具体的に考えてみましょう。
レンタサイクルは扱いはシェアリング2.0ですがやり取りはエコノミー1.0にあたります。
それが「友愛の傘」という傘の貸出の話では、利用は無料なのでシェアリング2.0×エコノミー3.0です。
京都にある「ふるほん上海ラヂオ」さんのお店の本を不要本4冊と交換できるという取り組みはシェアリング1.0×エコノミー2.0になります。
「のわ」の0円ショップはシェアリング1.0×エコノミー3.0になります。
そして無料の範囲での「GitHub」、それから究極のシェアリングエコノミーとも言いました家のあれこれはシェアリング3.0×エコノミー3.0というわけです。
「おしょうゆ回してー」って話ですね。
つまりシェアリング3.0×エコノミー3.0というのはお金がなくて利害関係なくコトモノが自由自在に他者と共に扱う社会が実現することになるわけです。
いやぁ、理想的で美しい社会ですね~。
するとシェアリング3.0×エコノミー3.0が目指すべき方向であり、万能であるようにも思います。
が、シェアリングエコノミーは完璧ではない部分もあるのです。僕も考えていく中で気づきました。
それはあくまで利害関係のない場に限られるということです。
例えば僕と名古屋市交通局さんが利害のない関係になりえるでしょうか?
なることができればシェアリングエコノミーは構築できるのですが、まぁないでしょう(笑)
である限りは地下鉄に乗るにはお金が必要となるのです。
ということはどこかからお金を取得する手段が必要となるのです。
資本主義の社会が存在する限りは完全にシェアリングエコノミーとなることはあり得ないのです。
いや資本主義を自分から完全に切り離す!と言うならば、独立国家を建ち上げて他との外交なく自国ですべてをまかなわなければならないでしょう(笑)
それから共有となることで生じるリスクです。極端な例としてはお金を他人と共有することができるかです。
ただ、完全には成り立たないながらも発展の可能性を大いに持っているのはやっぱりシェアリングエコノミーなのかと思います。
『言葉のズレと共感幻想』にもそういった方向の話が展開されています。
家という生きるにあたって最も基本な手段であり、「GitHub」のように現在の世界の発達をもたらしているものに組み込まれているものですから。
そして最後に読んでくださった方に提案です。
すべてのコトモノに対してシェアリング3.0×エコノミー3.0というのは難しいですが、シェアリング2.0である貸出やエコノミー2.0であるお互いの価値基準でのやり取りをしてみませんか?
「金額がなぁ・・・」ってことって大なり小なりあると思うんです。
僕自身もお金をどう稼ぐか考えているのも事実ですが、お金をブレイクスルーすることで可能性が切り開かれることもあるのではないでしょうか。
ご依頼もご希望もお待ちしていま~す。