久しぶりに好きなもの語りをしようかと思います。今日紹介するのは「刻刻」というアニメです。実は少し前に終わってしまったアニメで録り貯めしてあったのを見て、もっと早くに見て紹介すればよかったと思いました。原作は2008年から2014年まで連載していて、2011年のマンガ大賞にノミネートされたほどの作品です。
見ようとしたきっかけは演じていた中の人から気になってあらすじを見たら面白そうだったことからでした。どんな話かは公式ページのPVを見てもらうのが一番いいですが、簡単に言うと、家族がさらわれてしまい、それを救うべく時を止めたことから始まる物語です。そして「時間は永続であれば幸せなのか」と「家族っていかなるものか」というのが大きなコンセプトとなっています。時を止めるアイテムである石を守る側と奪う側の陣営に分かれていて、一人一人が介入している立場が変わりつつ、一人一人が持つ特殊能力とも言える個性を駆使して戦っていきます。そういった部分ではある意味戦略立てがあるということで人狼ゲームのように思えました。
気に入ったところは、1つは臨場感ある音声です。止まっている世界ということで風や草木や虫などのような生活感湧く音がない分BGMの入れ方にこだわっていたり、ヘッドホンで聞くと、左右に音が振られていて絶妙な人との距離感を生み出したりしています。それからストーリーの作り方で、物語が進んでいく中で伏線が張られてもいて、それが次に関係してくるのではとか最近この人の活躍がないからそろそろ何かしてくるんじゃないとか推測しながら見て楽しむことができました。当たることもあれば外れたり予想外なことが起きもしました。特に終わりがけに起きた2つのことは完全に度肝を抜かされた・・・!そして3つ目は先ほど紹介した2つのコンセプトに関してです。話が進むほど冒頭部分が活きてきながら最後まで考えさせられるのです。
話は暗めでところどころ精神的に来るところもありはしますが拍子抜けする場面もありでメリハリもある話です。どういう終わりを迎えるのか最後まで気になる話です。それから公式サイトに制作陣の生コメンタリーのアーカイブも残っていてそれを見ると一層面白さが増します。
”みんなでかえろう”