コロナウイルスの影響で予定通りにやっていた今期のアニメは多くありませんでした。
その一方で、再放送のものはこれまでと変わらない本数やっていました。
そして再放送でやっていたものの中でこれまでに見ていなかったけど気になっていたものがありました。
それが『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』です。
簡単にあらすじを紹介すると、主人公ヴァイオレット・エヴァ―ガーデンはそれまで戦場に出る、感情をもたない軍人でした。
やがて戦争は落ち着きヴァイオレットは人から依頼されて手紙の代筆をする自動手記人形(ドール)になります。
そんな感情をもたないヴァイオレットが代筆の仕事でさまざまな人と関わる中で、軍にいた時の少佐から言われた「愛してる」の意味を理解するとともに変化していく話です。
このアニメの制作会社が京都アニメーションであり監督が石立太一さん、構成が吉田玲子さんということで、分かる人にはそれだけでハズレなわけがないことが分かるでしょう。
実際にアニメの画はそんな綺麗な画によく仕上げられるなというものです。
ストーリーについては、「愛してる」という言葉を軸にしているだけで13話を作り上げているので1本の単純な線ながら芯の太い味わい深い作品です。
そして特徴的でおもしろいと思うのが、依頼者のところへ行くという空間的な移動がありながら、何年後かという時間的な移動もあるのです。
今期のアニメ『かくしごと』も時間の移動はありますが、それは毎話組み込まれているそのアニメのお決まりみたいな構成になっています。
それに対してこちらはその話数ごとに必要である時だけその話数の中だけで飛ぶという非形式的なものです。
そのためほかの話に影響があるわけでもないものになっています。時間的・空間的にも幅があることで話の広がりを作り出していて深い作品になっています。
また、映画で外伝も上映されていて、再放送を見ている途中の段階で映画館での再上映もあり、ある程度はアニメを見ていた段階だったので映画も見ました。
アニメを全く見ていなくても十分味わえるものでしたが、やはり見ていた方がより楽しめるものになっています。
さらに、新作の映画も9月に上映が決まったのでおそらくその頃に外伝の再上映もまたあるのではないかと思うので、ぜひ1度見てみてください。