ブログを再開させてからなんか堅苦しいことばかり書いていたので、ちょっと方向転換してゆるいことを書こうと思います。
ブログを休止していた間に何本か映画を見たので、時系列は順番どおりではありませんが、2、3日に分けてざっと紹介します。
○フラグタイム(舞台挨拶込み)
とある人付き合いが苦手な女子高生・森谷美鈴とクラスでも人気な美少女・村上遥の対極的に見える2人の関係をえがいた、「百合もの」です。
森谷さんは3分間だけ時間を止めることができるという不思議な力をもっていて、現実とはかけ離れた話です。
現実的ではないというところでは、この能力の設定もディティールはあいまいだったので、リアリストには好かれないのではと思います。
だからこそですが、この能力に加えて、話の始まりで森谷さんが能力を使った時に村上さんの下着をのぞこうとしたこと、女性同士の友だちを越えた関係になったりと、現実離れしたことが詰められています。
それがこの作品を好きな人は好きになる要因なのではないでしょうか。
しかも、確かパンフレットや舞台挨拶の時に声優さんも話していましたが、作品を見ている人は、下着をのぞく場面もですし、女性同士の秘密の関係を罪悪感や背徳感のようなものをどこかに抱きながら見てしまっているわけです。
それが、昨今増えている百合作品に共通している要素であり一定の人気がある理由ではないかなと今では思います。
この作品の時間は60分と短めながら、その枠の中でストーリーを閉じ込めて、かつ、能力の時間は3分間というのは、作品のポイントでもある時間の有限性を増長していたとも思いました。
ちなみに、初めて上映期間のうちに2回見るということをしたという作品になりました。
○幸福路のチー
先に言っておくと、これは台湾のアニメ映画なのですが、画が合わない人と時系列が入れ組んでいるのが苦手な人は好かないです。
台湾のアニメ映画ってそう聞かないと思うのですが、この作品は監督自ら制作スタジオを立ち上げてまでして作ったものです。
アニメーションとしては日本には劣りますが、でもこれを見終わった後の感想は、これから台湾のアニメは伸びるだろう、そう思いました。国際的な賞も受賞しています。
力入れて作り込んだことは一通り見れば分かるかと思います。
また、監督は京都大学で映像学を学んでいたという経歴もあるのですが、台湾での話ながら、作品の中に日本のアニメ要素が入っているのもおもしろいところでした。
ストーリーは、舞台は台湾でありながらも、日本人でも子どもからおじいちゃんおばあちゃんまで、誰でもその人の生き方によってそれぞれ心に響く部分があるのではないでしょうか。
僕は、主人公の大学生時代や働いている場面が特に考えさせられるものがありました。
人生が熟すほどより一層響くものでもあると思いました。10年後に見たらまた感じ方が違っているでしょう。