3週間ほど前のことですが、『社員の力で最高のチームをつくる 1分間エンパワーメント』という本を読みました。
経営難の会社の代表がある会社の様子を視察するというストーリー仕立ての上で書かれているものになります。
組織力を強化するための本で、エンパワーメントとは、もともと社員がもっている経験や知識といったパワーを引き出し目標達成のために発揮させること、と言っています。
そのために3つの鍵が紹介されています。1つはすべての社員と情報を共有することです。
会社のことについての情報提供もですが、最近感じるのは人についての情報共有も大切だということです。
今日はこんな感じだということから自分がこう考えたのはこういう経験があるからだということまで多岐にわたります。
そのような開示を通して生み出されるものがあるのではないかと思います。
2つ目は境界線によって自立した働き方を促すということです。
「境界線」というと部署ごとに独立しているような階層組織という印象をもつかもしれません。それをこの本では誤っている境界線だと指摘しています。
そうではなく会社の中に目的・価値観・イメージ・目標・役割・組織の構造とシステムといった枠組みを組み込むことです。
枠組みがあることで社員は自律的に動きやすくなるといいます。
そして3つ目はセルフマネジメント・チームを育てることです。
それは上に立つ人は下の人に仕事の内容を教えるのではなく仕事の管理の仕方、つまりはリーダーシップの取り方やチームでの意思決定の取り方、対立解消の方法などを教えることになるといいます。
仕事そのものについては自分たちで決めるようになり、決めるためのノウハウが磨かれるのでより自律して仕事ができるようになり活気づくわけです。
読んでみた感想は書かれている内容は理解・納得できたものの、具体的にどうすればいいかまで書かれているわけではないので手段についてはほかを当たる必要がありそうです。
このストーリーで視察をしていた人も全くのダメ人間というわけでなく、今までやれることをやってきたけどうまくいかなかった人だったように、ある程度の経験を積んだ人に刺さるようなものなのかもしれません。
そうであれば、自分で手段は講じれるかと思うので。
ただ、そのような観点があるということは学べたのでどのような働きかけをすると本にあったようなことがもたらされるのかという見方をしながら働きたいと思います。