さて今週の月曜日にやった授業の話を。以前の投稿のこの写真の正体です。
単元は中学1年生の立体の体積でした。まず柱体(角柱・円柱)をやった後に錐体(角錐・円錐)をやるという流れです。
柱体の話は比較的簡単で、V=Sh(体積=底面積×高さ)で求められます。線が面になったときの面積を求め方を拡張して面が立体になったとイメージすれば感覚で理解できるのではないでしょうか。
で、問題の錐体の話。結論を先に言えば錐体の体積の公式はV=1/3Shです。言い換えれば同じ底面・高さの柱体と錐体であれば、錐体は柱体の1/3ということです。
久しぶりだと忘れている人もいるかもしれませんね。そう、忘れやすいのです。なぜなら1/3がどこから来たのかはっきりした根拠は高校での積分の話で分かることだからです。実際、僕が中学校で習ったときも1年後には忘れていました。だからこそ考えたことでもあります。
では教科書はどう説明しているか?それは、まず同じ底面・高さの柱体と錐体の容器を用意します。そして錐体の方に水を入れて柱体に移すとちょうど3杯になるのだという話が書かれています。
・・・この話どう思いますか?確かにやろうとすれば実演することはできるかと思います。しかし、ある生徒も同じことを思ってくれたのですが、目で「ちょうど」が果たして分かるのか?そして生徒分は用意できず直接体験することなしに印象に残る話なのか?
そこでこれです。(授業した後に写真を撮り忘れたので再び家で組み直したのでマステで妥協させてもらいました) 底面が共に正方形、そして高さは底面の半分の長さの直方体と正四角錐を作りました。そして正四角錐は6つ同じものがあります。
では6つの正四角錐をくっつけるとどうなるでしょう?雑ですが下の写真のように立方体ができるのです。そして直方体と比べると立方体は2倍になっています。
このことから
立方体=直方体×2=正四角錐×6
となるのです。つまり直方体は正四角錐3つにあたるのです。これも生徒が感づいてくれた。そして見方を変えれば静止角錐は直方体の1/3といえるわけです。
このようなことを説明するために10年以上ぶりの工作をやったのでした(笑)
この話も実のところごまかし話なところはあります。今のように特定の条件であれば組み合わせることから考えられますが、それ以外の場合だとくどい話になって模型でやれる話ではなくなります。ましてや円錐なんて刻みまくれと?・・・
過去の自分の話じゃないけど、1年後、2年後の受験のときまで少しでも覚えてくれていたらと思います。