昨日、今年のおもしろかったアニメについてを書きました。
その1つが「ウマ娘」でした。これほどCMでやっていれば認知度は高いと思います。
改めて説明すると、現実に実在する馬を女の子に擬人化しておしゃべりできるようにしたことによって現実のレースの部分以外にも馬同士や調教師とのドラマを生み出した作品です。
1期は日本総大将スペシャルウィーク、2期はトウカイテイオーとメジロマックイーンを中心としたストーリーです。
特に心にきたのが2期の10話です。
度重なるケガをして引退することを心に決めていたテイオー。
そのことをファンにも発表するためにもステージを用意。
今まさに発表しようとしたその時、大モニターに突然映し出されたのは別の場で開催中のとあるウマ娘が出ている重賞レース。
そのウマ娘とは大逃げツインターボ。トップクラスで活躍のテイオーにライバル心むき出しなもののツインターボは重賞さえ勝利がままならず。
ケガで戦えずじまいになってしまうことに納得できなく、なんとしてでも引退を食い止めたい気持ちを持っての走り。
いつもであれば最初で全力ゆえバテてしまうのがこのレースでは最後まで逃げ切り、テイオーに宣言通りの勝利。
その戦いざまを見てテイオーは引退せずもう一度がんばることを決意した、こういった話です。
このストーリー、本当に心に刺さるのですが、その一方で思うのが人間の勝手さというか都合のいい解釈をしがちな面があるということです。
最初にも言ったように現実の競走馬・レースから話を作っているわけですが、実際にツインターボがトウカイテイオーをライバルに思い、ケガを乗り越えてほしいと思っていたかと思ったわけです。
少なくともトウカイテイオーがツインターボのレースを見て立ち直った、そんなことはないでしょう(笑)
つまり人がレース結果とその時期から史実をつなぎ合わせ、そこにストーリーを付け加えて感動的物語にしているというわけです。
そういった「夢物語」に多くの人が惹かれているというのです。それは僕も例外でないですし。
こういう勝手な解釈を加えていいような話にするというのは、人間の本質の一部にほかならないと思います。
本質なのでこれがいい悪いというわけではありません、そういうものなのです。
このようなことを考えさせられたという意味でもこの10話は僕にとって興味深いものと
なっています。