普段授業にはTTとして入っているのですが、2年生の数学の先生が修学旅行の下見で留守をするということで授業をさせていただける機会がありました。
内容は写真のプリントの通り「四角形の合同条件」です。図形の合同条件・性質が中心だったテストが終わったばかりということもあってこの話を持ってきました。
教科書には三角形や平行四辺形の合同条件などは扱っているのですが、一般的な四角形の合同に関しては扱っていません。
しかし四角形の合同条件も三角形の合同条件の導入でやったことと同様、実際にコンパスと分度器で図形を描いてみることから考えることができるのです。(3つの合同条件の答えは一番下に載せておきますね)ヒントは三角形の合同条件は
・3つの辺がそれぞれ等しい
・2つの辺とその間の角がそれぞれ等しい
・1つの辺とその両端の角がそれぞれ等しい
でした。
そして、三角形では描けた事実から合同条件を挙げること止まりだったのですが四角形ではこの先があるのです。それは合同条件が適しているかの証明ができるのです。しかも証明には既にやった三角形の合同条件を使うのです。
簡単な流れは、合同になるはずの四角形を用意して、両方とも対角線で三角形2つに分断して、それぞれが合同だと言っていくのです。
45分という限られた中だったので授業は合同条件3つを探し出し、上のような証明の流れを1パターンでだけ簡単に紹介するにとどまりました。しかし、2年生の先生ともどこまで手が動くものかと不安もあったのですが、思った以上にどの子も自分から手が動いていまして逆に驚かされたほどでした。
感想は既習の内容で考えられたことや三角形に分断して証明すること、自分で合同条件を考え出せたことに対するものが多くて楽しんでくれたと思えました。
中には、三角形と同様に3通りだったことや使う辺・角の数が規則的という、一般的な多角形での規則性というこの話の核心に迫ることに感づいた子もいました。そこまで思ってくれる子が出るとは正直思っていませんでした。
ちなみにこの話は大学の授業の中で1時間程度考えたことがあったのですが、まさかそれをやることになるとは。ですが中学生でも考えられちゃうわけですね。
この話でほかにも話したいことがあるのですが、長くなってしまうので今回はこれまでで。
○合同条件の答え
・4つの辺と1つの角がそれぞれ等しい
・3つの辺とその間の2つの角がそれぞれ等しい
・となりあう2つの辺とその間と両端の3つの角がそれぞれ等しい