気分やさんの気ままなブログ

【美しさって?】

 突然ですが、あなたはどのようなものに美しさを感じますか。見つけ方は意外と簡単で、今いるところからいろんなところに視線を動かし、目が止まったらその時に見ているものには何かしら美しさが潜んでいるのではないかと思います。

 

 年末に何かと美しさを考えてみる機会が立て続けにありました。1つ目は数学のイベントで参加者同士で交流しました。その時に出たのは、1つは富士山がどうして美しいかという話で、いろんな観点が出たのですが、特に印象に残ったのが山の斜面に当たるところ(稜線と言うそうです)が指数関数のy=e^xというグラフとほぼぴったり重なるのです。その上実際の山のみならずなんと葛飾北斎の作品中の富士山も重なるという!実際、葛飾北斎は図形的に描写していたという話もあります。

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そしてもう1つ話になったのが美しさとは何かという究極的な話ですが、それは誰も突き詰めている半ばでしたが、美しいという概念を人は一度獲得してから今日まで手放さずにずっともっているということは事実であるという話になりました。その時にではいつ獲得したのだろうという話になったのですが、地域によって様々でしょうが、個人的には日本では遥か昔、打製石器から磨製石器に移り変わった時に、変えたのは利便性や有効性からなのかもしれませんが、磨製石器という整ったものから知らず知らずのうちに美しさを獲得したのではないかとその時に思いました。あくまでも個人的な推測でちゃんとした知識もないですが。

 

 それから、今も名古屋市美術館でやっているアルヴァ・アアルト展に行ってきました。アルヴァ・アアルトは1900年代前半のフィンランドの建築家で、家から劇場や公民館などの施設や家具を建築・製作していました。印象的だったのは表面を塗装して整えているのでどれも輪郭がはっきりとしているのです。美しさは年代や地域によって異なると思うのですが、1900年代前半ということで戦争があった時代ということもあり輪郭がはっきりとしていたことで美しさがより引き立てられていたのではないのかと思います。それほど整えられて輪郭がはっきりしているという美しさは日本とは違うなと思いました。日本はグラデーションであったり微妙な変化に美しさを感じているのではないでしょうか。そのようなことを考えました。

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 あと、美術館に行った日に『デザインのための数学』という本を買いました。大学の頃から目をつけていたのですがようやく買いました。数学×美術というところで読みやすくおもしろい本なのでオススメです。この本の話はまた今度~

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