気分やさんの気ままなブログ

【どうして「母」なのか?】

 空間図形の授業の時のこと。授業の中で円錐などの側面の長さのことである「母線」を扱った時、生徒から「じゃあシセンは?」と言ったのです。分母と分子という言葉から母線に対して「子線」という言葉を想定したのでしょう。残念ながらシセンはありません(笑)

 しかし僕自身かつて確かにどうして「分母・分子」と名付けられたのだろうとは思いながら結局調べずじまいになっていたのを思い出しました。そこで分母・分子と母線の由来を調べることにしてみたのです。

 結論を先に言うと同じ「母」が使われていますが出所は大きく違っていました。まず分母・分子という言葉ですが、これは中国の古い数学書『九章算術』に用いられていた用語でそれを輸入したものという経緯のようです。方程式という言葉もありますがこの「方程」というのも同じように『九章算術』の章名から来ているものです。一方、母線という言葉は中国由来でなく英語から漢字を当てたようです。母線を英語にすると”generating line”と言うそうでgenerateとは「生成する」という意味です。そこから母という漢字を当てたみたいです。

 

とはいっても両方ともお母さんからイメージがつくのは確かですね!