気分やさんの気ままなブログ

【数学と将棋と日常生活と】

 何年か前に買って読んだ、将棋の羽生善治さんの『捨てる力』。ふと久しぶりにまた読んでみたいなと思って手に取りました。すると不思議に思い、そしてとても驚いたのです。

 この本には羽生さんの将棋生活の日々で感じたり考えたり行動していることとそれに関する至言がたくさん書かれています。

 さて、このブログでもそうですがずっとらくだプリントの計算学習に打ち込みつつそれを通して自分や日常生活についてを考える日々が続いています。するとこの本を読んでいる時にもらくだプリントや算数・数学と照らし合わせながら内容を捉えようとするのです。するとなんということでしょう。出てくる話のほとんどがらくだプリントの内容やそれでの考察と次々と重なっていくのです。例えば、

 

・将棋におけるトレーニングとは、勘を養うための研究と知識を増やすための研究のふた通り。勘を養うためにはさまざまな局面を実際に体験すること。知識を増やすための研究とは、いわゆる基本的なこと。 →文章題と計算練習

・「自分を大事に」という気持ちを振り払って負けるかもしれないが挑戦し続けようと思った。 →まさにらくだプリントをやるにあたって持っている気持ち。

・定跡をただ覚えるだけでは実戦ではほとんど役に立たない。どこで、どういうふうに使ったらいいのかは知識ではわからない。 →数学での解く上で必要となる技能や公式。

・「勝った」「負けた」だけで判断すると、非常に広がりのない世界になってしまう。結果だけにとらわれすぎないようにしている。勝負の向こうに存在する何か。それを探す「旅」を続けている。 →らくだプリントそのもの。

・・・などなど。今紹介したのは、本当にこの本のごく一部です。実際、これまでに読み直して60ページ、1/4程度で数十個も重なるものがあると感じました。

 

 つい最近、寺子屋塾でプリントを通して日常生活と共通することを見出して算数・数学が日常生活そのものを映し出すものだと思ったのですが、自分の場合は算数・数学というツールから見出したのであり、羽生さんは将棋から同じように日常生活を見つめているのではないかなと思いました。日常生活を見つめられるツールは他にもたくさんあるのではないでしょうか。

 

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