こちらの『問いのデザイン』という本を読んだ時のこと。
「質問」という言葉と類似した言葉で「発問」と「問い」という「質問」を含めて3つの言葉を区別して紹介されていました。
「発問」という言葉はなじみがあまりない人もいるような気がします。自分としてはなじみはありました。
というのは、授業をするにあたって作成することになる指導案の中で「生徒への発問」というように用いられていました。
しかし、どうして「質問」ではなく「発問」なのかと気になったことはありましたが、そういうものなんだなと調べずじまいでした。
さて「質問」「発問」「問い」の違いですが、先に断っておくとこれらはあくまでも言葉なので用いている人によっては今回の定義にあてはまらない場合もあると思います。
3つの違いを「問う側」と「問われる側」の2つの立場が「答えを知っている」かで定義されていました。
上の写真の表を見ると分かりやすいと思いますが、
質問:問う側は答えを知らず、問われる側は答えを知っている
発問:問う側は答えを知っていて、問われる側は答えを知らない
問い:問う側も問われる側も答えを知らない
と分類されていました。
そういわれてみると指導案で「発問」が使われているのは、教師の中では与える答えがあって生徒は答えを探るということで、このとおりの使われ方がされているといえるわけです。
もっとも今回読んだのはファシリテーションの分野を学んでいるとこの本が紹介されることが多いことから手に取りました。
そしてファシリテーションの上では重要なのは「問い」にあたります。
付け加えるとすれば、
問う側も問われる側も答えを知っている→確認(問う・問われるという言葉の適切さはおいといて)
を含めた4つでこのマトリックスは完成するかと思います。
今までこの見方は意識したことがありませんでしたが、この見方を適切に活用できればよりコミュニケーションが充実するのではないかと思います。