卒業式の前のことですが、3年生の子たちと数学の話をしている中で「先生には何が見えているのですか?」と言われました。しかしながら突発的に訊かれたためその時ははっきり答えることができませんでした。
普段、何も考えていないというわけではありません。むしろその時々によっていろいろなことを考えているため答えるきっかけとなる話が浮かばなかったのでした。
じゃあ、何を見ているのか?数多くあることのほんの1つにすぎないですが、それは数日後のこと。こんなものに視線を向けていました。
そう、歩道のタイルです。当たり前にあるものですね。見慣れすぎて意識してみることはそうないかもしれないですが、僕にはこれがすごく興味深いのです。
1つはタイルの種類。雑に撮った写真ですが、見てわかるように黄色と赤色のタイルが多いですが若干黄色の方が多い。そして黒のタイルもあるけどなぜか極端に少ない。この説明のつかないことがすごくそそられるのです。
もう1つはタイルの敷き詰めれられ方です。これはいわばタテ×ヨコが1×2の面積2のタイルです。それがタテヨコまばらに敷き詰められているのです。
写真を見ると分かるでしょうがタイルを組み合わせて長方形ができている、そのような部分が存在していないのです。歩道全体でようやく長方形ができているのです。(とは言っても1×1のタイルで隙間を埋めている部分もあります)
この規則がないという規則にいつも目が行っているのです。
そう、この世界は数学で満ちているのです。