日々こなしている数学のプリント「らくだプリント」で2・3元連立方程式をやっています。やっていてですが今更とも思われそうなことですが気づいたことがあります。
連立方程式を解いた時の記憶を思い出してみると、答えが整数の時には安心感があり解いていても解きやすくも感じたのではないでしょうか。それを踏まえての問題を作成することを想像してみてください。僕が中学校の授業で連立方程式を習っていた時には公文での貯金があったおかげで早々に終わってしまい時間が余ってしまっていたので自分で問題を作って自分で解いていました。ですが答えが分数にはなってほしくないので経験則から係数をなるべく小さくして作っていました。それでも分数になることがざらにありました。どうすれば答えが分数にならないように作れるでしょうか?
これが実は非常に簡単なのです。答えを先に作っておいてそこから問題を作ればいいのです。例えば(x , y)=(-2 , 3)としておきましょうか。x = -2 , y = 3です。これを使って2つ式を作ればいいのです。
じゃあxの方を2倍してyの方を3倍して足しましょうか。すると
2x + 3y = 5(← -2×2 + 3×3)
という式ができます。同じようにxの方を3倍してyの方を-1倍して足しましょう。そうすれば
3x - y = -9
なんて式ができ、連立方程式の問題が完成します。そして答えはもちろん(x , y)=(-2 , 3)になるわけです。
同じように考えれば(x , y)=(-2 , 3)から
7x + 8y = 10
11x - 13y = -61
なんて問題ができてしまいます。作った側からすれば答えが分かっていますが解くとなったらこれほど手間なものはめったにないでしょう。(もしよかったら解いてみてください(笑))
ですがこの問題のような「作ることは簡単でも解くのは難しい」ということはこの世界ではすごく大切なことです。なぜならインターネットテクノロジーを支えている一部の種類の「暗号化」(公開鍵方式)が成り立っている原理がまさしくこれなのです。実際には素因数分解を利用しています。
問題作りからこういったことにもつながるのだと知れておもしろく思えました。