数学で比というものがあります。
a:b=c:d
という形で書かれます。そして、例えばですが
x:10=8:2
といったように文字の値を求める問題なんかもあったりします。ちなみにこれの答えはx=40ですね。これぐらいなら感覚的に分かったかもしれませんね。もしくはオーソドックスなのは「内項の積・外項の積」ってやつでしょう。内っかわ同士かけたものと外っかわ同士かけたものが等しいってやつですね。だから
2x=80
となってx=40となります。さてこの「内項の積・外項の積」どうしてこのようにできるかと訊かれたらどうでしょうか?多くの人は忘れていると思います。僕も今年に入ってから比を見た時に気づいたほどですし← 比には「比の値」というものがあります。「a:b」の比の値はというとa/bなのです。よって「a:b=c:d」が意味するものは「a:bの比の値とc:dの比の値が等しい」ということなのです。つまり「a/b=c/d」であり、これを変形すると「a×d=b×c」と内項の積・外項の積の関係ができるのです。
というように内項の積・外項の積の関係は比の値からできているのですが、私たちには比の値はなじみがありません。しかし世界に目を向けると「a:b=a/b」が当たり前な人たちがいるのです。正確には比の値とは思わないながらも使っているのでしょう。「:」「:」の記号の間に横線を入れてみましょう、何になりますか?そう「÷」になりますよね。「:」を割り算の記号として使用している国があるようです(行ったことないので見かけたことがあればぜひ教えてください!)。「÷」は万国共通の記号であるとは言えないんですね。当たり前なことが実は当たり前じゃないんです(笑)
ここからは数学遊びですが、最初に挙げた例「x:10=8:2」ですがいろいろ工夫できます。例えばこれを変形させて、
x:10=4:1
とできます。これは先ほどの比の値の存在が分かれば当たり前ですね。それからもとの式からこういうこともできてしまいます。
x:5=8:1
「:」の同じ側の数を同じ数で割りました。一瞬びっくりするかもしれませんが内項の積・外項の積の関係を思い出してみるとどうでしょうか?あとこんなこともできますね。
x:80=1:2
今度は 「:」の一方に数字をかけて、もう一方の「:」の反対側の数には先ほどかけた数で割りました。これも内項の積・外項の積の関係から考えればできるのです。方程式が一番自由に式を変形できると思っていますが、その次に自由に式変形できるのは比例じゃないでしょうか。こういうことを考えるとあまり縁がない比例とも仲良くできるんじゃないかな(笑)